九州は久留米にある、徳雲寺納骨堂を見に行きました。
設計は、建築家・菊竹清訓。1965年の作品です。
見学許可を得る為に、事前に2回電話をかけましたが、断られました。
往復葉書に見学希望を書いて投函しましたが、またお断りの返信が来ました。
最後は、直接行くしかないな、と考えました。
インターネットなどで調べると、勝手に見学してひどく怒られたという書き込みがありました。
逆に言えば、怒られることを前提に行けば、見ることは出来るのだと、腹を決めました。
怒られることは、慣れています。
私自身、この納骨堂には、人一倍思い入れがあります。
学生時代、地下図書館に入り浸っているときに出会いました。
雑誌の写真コピーと図面は常に携帯し、模型を造り、部屋に写真を飾り、何回も何回も図面をトレースしました。
形態は、幅25m、高さ18mのコンクリートが空中に浮いています。
その、構造的には不安定に見えるかもしれませんが、しかし、どこかに安定感を感じます。
その設計過程も秀逸です。それまでのエスキスを覆す案が、図面端の小さなスケッチを発端に発展・展開し、構造的整合性、コスト、施工性までの目処をつけるまでに、約20分。
デザインは瞬間的に生まれ、昇華していくこともあるのだと知りました。
実際行ってみると、案外すんなりと見学出来ました。
感想は、やはりスバラシイ。
ゴウゴウと音が鳴っているような建築。
こんな建築を造りたい、それが実感です。
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