大崎善生さん著 『将棋の子』を読み終えました
プロ棋士の育成機関、奨励会のお話しです
そこには厳しい年齢制限と段位に基づく、生存競争があります
21歳までには初段、26歳までには四段に昇段しなければ、退会…
つまり、プロの棋士にはなれないという事です
本書では、主に羽生善治世代の奨励会退会者たちの人生についてスポットを当て、悲喜交々な物語が綴られています
プロ棋士になれるのは、ほんのひと握り
大多数の青年たちが、青春のすべての時間をかけた夢が叶わずして退会していきます
著者は、退会者たちの挫折後の非情な生活にばかり目を奪われていましたが、
ある時、退会者たちがそれでも将棋を心の拠り所にしている事に気付かされます
〝将棋は厳しくはなく、その本質は優しいものなのである。
将棋はそれをやるものに何かを与え続けるばかりで、決して何も奪うことはない〃
将棋はルールを知っている程度ですが、内容に惹き込まれ、一気に通読した1冊になりました
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