関西建築視察旅行、2日目は奈良です。
東大寺を訪れました。
南大門、法華堂(三月堂)、二月など好きな建築は多々ありますが、今回のお目当ては東大寺・大湯屋です。
いつも非公開の内観が、公開される情報を得て、昂ぶる気持ちを抑えつつ中へ。
巨大な鉄湯船が、建物の中央に鎮座していました。
思えば学生時代、東大寺南大門の再建の任を受けた、大勧進・俊乗坊重源が、真っ先に大湯屋の建設に取り掛かった話を、聞きました。
現場で働く職人さんの為、東大寺の僧侶の為...。
その時話してくれた建築学科の教授は、「重源という人は、いわゆる人間の機微みたいなのが、すごく分かる人だったんじゃないかな...」と仰られました。
重源を思う時、設計から資金調達、現場管理まで全てを行う総合者としての魅力的な姿が、とても生き生きと感じられます。
鎌倉時代 1239年改修 湯屋
奈良県奈良市 重要文化財